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研究開発実績

研究開発実績 WORKS

2025.06.13

水滴発電の実現に向けた基礎検討

研究開発テーマ

水滴がもつ運動エネルギーを、PTFE(テフロン)表面との摩擦帯電および静電誘導現象を利用して電力に変換する「水滴発電」の実現を目指しています。将来的には、太陽光発電が困難な雨天時に雨水を活用する自己発電型デバイスへの応用を想定しています。

研究内容

PTFEフィルムを傾斜させ、その表面にアルミニウム電極を配置した簡易装置を用いて、水滴を上部から落下させる発電実験を行いました。
水滴がPTFE表面に接触した後、アルミ電極に触れることで発生する電力をオシロスコープにより測定しました。

本研究では、
以下の要因が発電特性に与える影響について最適化を試みました:
・PTFEフィルムの種類および厚み
・水滴の落下高さ
・水滴が転がる距離
・水滴のサイズ
・水の種類
・PTFEフィルム下の構造

研究成果

水滴がアルミ電極の近くに落下した場合、より高い電圧が得られる傾向が確認されました。 特に本研究では、水滴一滴ごとの連続動作において、最大164Vのパルス出力電圧を記録しました。 この結果は、非常に簡便かつ低コストな発電デバイスとしての可能性を示しており、今後の実用化や応用展開が期待されます。

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